東京都 Y住区センター ~ベビー仕様の収納棚~
橋本木工では、個人様宅の家具や店舗什器の他、公共施設の什器等も製作しております。
今回のご依頼は、都内某所のY住区センター。住区センターとは、地域の方々が利用できる交流の場です。
Y住区センターは、生後間もないベビー&ママからお年寄りまで、その地域で暮らすたくさんの方が集う場所でした。
場所の提供はもちろん、ライフスタイル別に様々なイベントが開催され、たくさんの人で毎日賑わっています。
今回橋本木工で製作したのは、Y住区センターの一角にある「子育てサロン」で使用する収納棚です。
柔らかなエメラルドグリーンが印象的な、幅約2.7メートルの収納棚。
収納棚の後ろ、ベージュの床(廊下)は、靴を履いたままのエリア。
手前のオレンジ色のカーペットは、靴を脱いで遊ぶエリアです。
ヨチヨチ歩きのベビーはもちろん、生後間もない赤ちゃんが寝転がって遊んでいることも。
子育てサロンは、ママとベビーの憩いの場所です。
そんな場所に設置する収納棚。一番大切なのは、「安全性」です。
☆絶対に倒れないこと。
☆ベビーがイタズラしても、棚が抜けたりしないこと。
☆ベビーがもし転んでぶつかっても、大けがにならないこと。
橋本木工では、丈夫で安全な家具の製作を基本としてます。
しかし、もし転んで棚の角にぶつかると、怪我をしてしまう可能性があります。
通常製作している家具の角は、こんな風になっています。
今回は、家具全体に丸みを付けて、安全性をさらに高めています。
中の棚にも、丸みを付けています。
丸みを付けている全ての部分は、収納棚本体とは別の素材で製作しているため、木そのものの色になっています。(透明な塗装を施しています)
塗装の際に色付けをして、収納棚本体と同じエメラルドグリーンに仕上げることもできますが、ナチュラルな木の色が良いアクセントになっています。
ちなみに中の棚は高さを自由に変えられる設計ですが、一度持ち上げてからゆっくりと引き抜かないと抜けないよう細工がしてあります。
ちょっと目を離した隙にベビーが引っ張ってイタズラしても、そう簡単には抜けません。
とは言え大人には取り扱いやすいよう軽くて丈夫です。
収納棚のサイズは、幅が2.7メートル、高さが90㎝とかなり大型です。小さな子供の力で動かすことは難しいでしょう。
本やオモチャを収納すればさらに重さが増して安定します。
しかし、橋本木工ではそれだけで十分とは考えません。
表からは見えない床に接地する部分に、基礎を築いてしっかりと固定しています。
大人が4人がかりで必死で動かそうとしても動くかどうか・・・というレベルです。
収納棚の設置を終えると、児童館に遊びに来た小学生達が集まってきました。
「わぁ、何これ!キレイ~!」と、喜んでくれました。
嬉しくて、はしゃいで、皆で飛び乗っていました。
もちろんビクともしません。
(スタッフの方には「早速汚さないで!」と怒られていましたが・・・)
柔らかなエメラルドグリーンの収納棚。サロンの雰囲気にぴったりですが、実は第2候補の色でした。
収納棚の色は、サロンのスタッフの皆さんに色見本をご覧いただき、ご希望を伺いました。
製作前は、オレンジ色のカーペットに合わせてもう一回り深い色の緑を第1候補にされていました。
しかし、この大きさの収納棚の場合、第1候補の色にするとかなり重たい印象になってしまうと考え、第2候補のこちらをお勧めしました。
設置後の収納棚をご覧になると、「こっちの色にして良かったぁ!」と、皆さんおっしゃってくださいました。
色見本は、実際の家具よりずっと小さなものです。完成後のイメージが、少し違ってくることもあるのです。
橋本木工で製作する家具は、その全てがオーダーメイドの一点もののため、ご決断の前に完成品をお見せすることができません。
お客様が持っていらっしゃる理想のイメージがどんなものなのかを常に考えつつ、最良のご提案ができればといつも考えています。