東京都 I 邸 シナの家 ~前編~
東京の中心地。
たくさんの若者が行き交う駅から少し離れると、静かな住宅街が始まります。
そんな住宅街に、築20年超の貫録ある佇まいをしたマンションが顔を出しました。
扉の中も、年季の入ったお部屋かと思いきや・・・
まるで、最新のデザイナーズマンションです。
それもそのはず。
今回のご依頼主 I 様は、建築物の設計をされていらっしゃる方でした。
元々住まわれていたマンションを全面リフォームされることとなり、ご自身で設計。
家具製作の部分を、橋本木工にご依頼頂きました。
お部屋の壁が、全て「シナ」という木のベニヤ板でできています。
一般的にはこの上に壁紙を貼ったりしますが、とてもきれいなシナだったこともあり
I 様邸ではそのまま壁として使用しています。
※変色や汚れ防止の目的で、無色の塗装を施しています。
I 様は建築物の設計が専門ですが、今回は家具も自ら設計してくださいました。
家具も、「シナ」の突板にて仕上げています。
(※上の画像のテーブル天板のみ別素材です)
突板とは・・・?
詳しくは、コチラの記事をご覧ください。
※橋本木工HP「突板」ページにリンクしています
壁の「シナベニヤ板」は大工さんが手配・施工したものですが、
橋本木工製作の家具で使用している「シナ突板」と木の種類が同じですので、
お部屋全体に一体感が生まれています。
オーダー家具 注文家具は 世界でたった一つ。
お客様のためだけに作られた家具です。
「欲しい家具を一方的にご注文いただく」
というよりは、
「お客様と共に作り上げる」
という表現の方が相応しいと感じています。
お客様から様々なご要望をお聞きして、
こちらからもその都度色々とご提案をして、
するとまたお客様から新しいイメージが沸きあがり・・・
最後には、一体どんな素敵な家具が生まれるんだろう!
と、ご依頼を受けたこちらまでワクワクするやり取りが続きます。
今回、I 様作成の設計図をもとに
まさに
「作戦会議」
という名が相応しいお打合せや試作を重ねました。いつもに増して、
「お客様と共に作り上げる」
実感が大きかったのは言うまでもありません。
I 様にもそんな感覚が伝わったのでしょうか。
納品後しばらくしてから、
「ようやく引っ越しが終わったので、ぜひ見に来てください!」
という、嬉しいご連絡を頂きました。
実は I 様邸の家具、一部は I 様によるDIY仕様になっています。
お分かりになりますか・・・^^
橋本木工で製作した家具を納品した後、デスク、本棚、洗面所の吊戸棚等、
I 様がDIYにて製作されました。
ちなみに、橋本木工で製作させて頂いた家具はコチラです!
・キッチン調理台と、その上の吊戸棚(及びダクトケース)
・シンク一体型のダイニングテーブル
・洗面台
・居間から洗面所へと続く扉
・寝室部分の小上がり(収納付き)
・クローゼット
・窓下のベンチ収納
I 様邸に限らず、全ての家具に、お客様と共に作り上げた思い入れがあります。
美しく機能的で、こだわりがたくさん詰まった家具たち。
次回の記事 「東京都 I 邸 シナの家 ~中編~」 では、
ひとつひとつの家具をご紹介したいと思います。